No.07 英知を結集 修復保存工事概要

多くの皆様のご尽力ご協力で当初目標1億円をこえて修復保存資金を贈呈することが出来ました。ありがたいことです。嬉しいことです。

 

当時、寄付していただいた方々へ送付した「最終報告」を久しぶりに開いてみました。寄付者(社)すべての芳名と金額が4頁にわたって紹介されています。会計報告では浄財計は1億2,084万円余、利息7万円弱を加えた1億2,091万円余が収入合計。募金パンフレット・募金テレカ・郵送料・報告書・記念碑用芳名板などの募金経費1,547万円余を差し引いた1億544万円余を贈呈、と一円単位で表示されています。

 

細かい話で恐縮ですが、皆様のお金ですから公開するのは当然。ちなみに募金パンフレット50,000部は紹介したように複雑な日中関係の影響により会長が交替し刷り直したため倍の費用がかかりました。記念碑用芳名板は新疆側が建てる「感謝記念碑」に設置する12枚のステンレス板です。正確を期すためと末永く残すためエッチング加工し日本で製作。昨年8月、天山氷河やキジル千仏洞などの番組「世界遺産シルクロードを支えた水と氷の物語」(仮題・BSフジ2月21日19:00~放送予定)の撮影時も、3,000余の個人・企業名は鮮明でした。なお協力会役員へキジル理解用にお届けした『中国石窟キジル石窟』購入費は協力会から支出していません。

 

修復保存工事ではまず下水管・配水塔などの基盤整備、工事用飯場などから着手。石窟修復保存では経験豊かな北京や蘭州などの専門家を招き、試験を繰り返しつつ進めました。

 

 

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修復保存工事すすむ谷西区、電柱脇の人物と比べると規模が理解いただけるでしょう(撮影:筆者)

修復保存工事すすむ谷西区、電柱脇の人物と比べると規模が理解いただけるでしょう(撮影:筆者)

私は工事中も度々訪れ、進展を確認するとともに工事関係者を慰労しました。日本側の大金寄付と中国側の努力とがあいまって、キジル千仏洞は見事によみがえりました。日本からの寄付で修復が行われた旨の王恩茂副主席揮毫の記念碑も建てられ、寄付者(社)名板も貼り付けられました。後日、クチャゆかりの鳩摩羅什三蔵の像も建てられました。現在では内外から日本人を含む多くの観光客が訪れています。

 

この時のエピソードをひとつ。阿弥陀経や法華経などを中国語訳した羅什三蔵は1,630年ほど昔の方。当然ながら写真などは残っていません。像を建てる際、お顔が問題に。新疆文化庁文物処の韓翔処長に「父親はインドからやってきた僧侶、母親はクチャの王女だから、その両方のイメージでどうですか」と提案したのは懐かしい思い出です。