退位を前に「御即位30年・御成婚60年記念特別展」として、皇居東御苑三の丸尚蔵館で開かれている「御製・御歌でたどる両陛下の30年」を参観してきました。

 

天皇陛下の御製「父君を見舞ひて出づる晴れし日の宮居の道にもみぢばは照る」、皇后陛下の御歌「移り住む国の民とし老いたまふ君らが歌ふさくらさくらと」などをじっくりと仰ぎました。両陛下は3月8日に本展をご覧になられました。

 

御製は子息として、立憲君主制の我が国において君主の教え子として、昭和天皇を偲ばれる情感が胸に迫ってきました。御歌はロサンゼルスの日系人老人ホーム訪問時に桜の歌で迎えられた喜びと労いの心が迫ってきました。

 

三の丸尚蔵館は、宮内庁HPに「皇室に代々受け継がれた絵画・書・工芸品などの美術品類が平成元年6月、国に寄贈されたのを機に、これら美術品を環境の整った施設で大切に保存・管理するとともに、調査・研究を行い、併せて一般にも展示公開することを目的として、平成4年9月に皇居東御苑内に建設され、翌年11月3日に開館」と紹介されています。

 

鎌倉時代の「蒙古襲来絵詞」や「春日権現験記絵」、狩野永徳の「唐獅子図屏風」、伊藤若冲の「動植綵絵」、王義之の「喪乱帖」、小野道風の「玉泉帖」、藤原定家の「更級日記」、名刀「若狭正宗」など国宝級をふくむ約1万点が収蔵されています。

 

皇居東御苑からの虹(撮影:筆者)

皇居東御苑からの虹(撮影:筆者)

 

参観者は一昨年5月に600万人を超えたとか。今回も「平成最後ブーム」かもしれませんが、多くの方で賑わっていました。東御苑の閉苑時間を告げるアナウンスは日本語・英語のほか中国語でも。ここにも国際化の波が。通り雨があがり大手門へ向かうときは虹がかかっていました。なおこの特別展は4月21日まで開催されます。

 

私はシルクロードの文化遺産の保護研究に全力投球してきました。当然ながら日本の各種文化財の保存も重要と考えています。貴重な文化遺産を収蔵するには狭い三の丸尚蔵館の拡張が決定。展示室を現在の160㎡から1300㎡に拡張、財源は国際観光旅客税(出国税)、2025年に完成予定だそうです。大賛成で~す。

 

平成から〇〇へ

新元号が4月1日、発表されます。発表直前に天皇陛下と皇太子殿下に報告されるとも聞きます。週刊誌やネットには「予想」がいっぱい。新しい時代が来ます。私のような庶民にも何かしらの影響があるでしょう。

 

園遊会でお声がけいただいた天皇皇后両陛下や皇太子同妃両殿下のことを思い出しました。TVなどに写されるのはイヤで、広い赤坂御用地の端っこの端っこに妻といました。両陛下が橋を渡ってこられた。

 

天皇陛下「新疆から来られましたか、遠いところご苦労さま」。これには驚きました。宮内庁が用意した名札「新疆大学名誉教授」を見られてのお言葉。千組ほど招待される客の名簿はご覧になっておられようが、正面で待つ話題の人でもない私の名札から「新疆」の位置をパッと理解されるその英知!驚嘆しました。「何を教えておられますか?」に、しどろもどろに「経営学と仏教学です」と答えました。実は時々講演するだけです。「尽力ください」と言って歩き始められました。皇后陛下は軽く目礼されました。

 

最初は一緒だった皇族方も、挨拶しながら回っておられるうちに間隔があきます。暫くして皇太子殿下と妃殿下が足を止められ、また同様のお言葉をいただきました。またビックリ。暫くして秋篠宮殿下と妃殿下。やはり同様のお言葉。本当に驚くばかり。離れてついていた宮内庁職員「正面の方以外で、こんなに『お声がけ』いだだける方は少ないです」と。

 

小僧楽書:背景は江戸城天守台(撮影:筆者)

小僧楽書:背景は江戸城天守台(撮影:筆者)

 

平成は小僧にとっても喜びと悲しみが入り混じった30年でした。事業では上場を果たし退任、仏道では念仏行脚日本縦断、文化財保護研究ではキジル千仏洞が世界遺産登録、ニヤ遺跡調査では「五星錦」発見、ダンダンウイリク遺跡調査では法隆寺「鉄線描」壁画の源流「屈鉄線」壁画発見、人材育成では6000人余に奨学金や育英金、東日本大震災では気仙沼中心に微力応援…。一方で姉二人・弟・継母が旅立ちました。

 

新元号になります。希望に満ちて新時代を迎えたいものです。ほんわかほんわか。