No.33 憲法改正にみる日本と中国、違いを乗り越えて

日本の国会にあたる中国人民代表会議(全人代)が3月20日まで開かれ、憲法が改正されました。憲法序文に「習近平の新時代の中国の特色ある社会主義思想」などが追加されました。個人名が憲法に明記されることは日本では考えられないことですね。また「2期10年」と定められていた国家主席(元首)と国家副主席の任期が削除されました。

 

中国の憲法改正は国立国会図書館Web「諸外国における戦後の憲法改正」第5版(2017. 1.10)によると「1954年憲法・1975年憲法・1978年憲法がそれぞれ制定され、1978 年憲法は1979年1980年と2 回改正。その後に1982年憲法が制定され、1988年・1993年・1999年・2004年と計4 回改正されている」とあります。1954年憲法からすると改正は今回を含めて計10回といえます。

 

ちなみに上記Webには「1945年の第二次世界大戦終結から 2016年12月に至るまで、アメリカは6 回、カナダは1867年憲法が17回、1982年憲法が2回、フランスは27回(新憲法制定を含む)、ドイツは60回、イタリアは15回、オーストラリアは5回、韓国は9回(新憲法制定を含む)の憲法改正をそれぞれ行った」とも記されています。各国とも頻繁に改正しているようですね。

 

さて、日本での憲法改正は自衛隊の存在を明確にすることなどを目指して自民党を中心に長年運動が行われていますが、論議自体を拒否する政党や人たちも多く、停滞している状態です。私たちの生活は国家の存続と繁栄によって支えられています。国防はその根幹部分、論議を見守りたいですね。

 

上記は一例ですが、憲法改正でも国によって異なるわけで、外国との関係では「国によってイロイロある」ことを理解することが重要ではと思います。

 

外国は異国、民族も言葉も歴史も文化も宗教も体制も……異なります。自分の国の尺度でとらえたのでは衝突がおきます。「あの国はああなのだ」と、違いを認めることから相互理解は進むのではと考えています。

 

35年間、中国最西部で国際協力を実践してきました。日本人は細かく、中国人は大まか……意見の食い違いや衝突は度々。でもその度ごとに、「違いはあって当然」と日中双方が話し合ってきました。違いを乗り越えて解決してきました。

 

人民解放軍「深圳」にて(撮影:解放軍)

人民解放軍「深圳」にて(撮影:解放軍)

上の写真は珍しいものです。2007年11月、海自の護衛艦「いかづち」に伴われて東京晴海ふ頭に接岸した人民解放軍ミサイル駆逐艦での写真です。艦内も見学しました。海上自衛隊の幕僚長らも艦上で中国側と交流し、「深圳」艦長らは「いかづち」を参観したそうです。翌年6月には護衛艦「さざなみ」が広東省湛江を訪問し、小学生を含む市民が参観しました。「侵略国の軍艦訪問は疑問だ」といった反対意見も多数あったそうです。双方が「嫌中」「反日」と言っているだけでなく、いろんな分野での交流こそが相互理解を促進するのでしょうね。

春風のように

春が来ました。花が咲き蝶が舞います。心躍る季節。冬眠から目覚める春、新しい芽がふく季節ですね。入学入社の季節。お母さんお父さんに付き添われて学校の門をくぐる子供たち。期待に胸膨らませる親子の笑顔。春は素晴らしい。夏も秋も冬もそれぞれに素晴らしいけど。日が長くなりウキウキする春。何かがスタートする喜び。ほんわかほんわか。

 

小僧落書き:背景は増上寺お地蔵さん(撮影:筆者)

小僧落書き:背景は増上寺お地蔵さん(撮影:筆者)

 

春風のように人に接するよう努めています。老人となった今は多少できるようになりましたが、若いころは北風のような接し方をしたことも度々。中でも上場企業の社長だったころは社会的責任も大きく、役員社員さんへイラついたこともありました。恥ずかしく申し訳ないことです。

 

もっとも春風にも被害をもたらすこともある「春一番」もあれば、出漁中に遭遇したら生還もおぼつかないという「黒北風」もあります。涅槃会の頃に吹くやわらかい「彼岸西風」や桜散るころ吹く「油風」もあります。いずれも俳句の「季語」です。暖かい春風のように万物に接していくよう努力します。ほんわかほんわか。

 

世界各地で戦争や紛争、そしてテロや各種衝突が頻発しています。いがみ合っている国・民族・宗教にも春が来ると良いですね。