第17ステージ

2回目の休息日明けのステージ。前回の休息日明けは、フルームに対してみな調子を落としてしまったようにも見えた。今回の休息日でいかに調子を上げられるか、また、フルームが落とすことも考えられた。大きく調子を落としたのはTJ。第13ステージ終了時から体調を崩し、なんとか走り続け休息日まで持ちこたえた。しかし、そこでペースを崩し今日のステージでは力の入った走りを見せることが出来なくなってしまった。もし、彼が第13ステージから体調を崩し、その状況下でレースをこなし順位を守れていたと考えれば、体調が良かったらもしかして・・・と考えることも出来る。まだ若い選手。3週間体調を維持することは、年を重ね経験をつむことが重要だ。

今日のステージも逃げ切りが濃厚。序盤から激しいアタック合戦が繰り広げられた。サガンもレース後、今日のアタック合戦は厳しかったとコメントしている。最終的に逃げは28人。総合勢のチームも逃げ集団の中にアシストを送り込み、ブリッチできる準備をした。

先頭がスプリントポイントを通過し、ゲシュケかアタック。集団は反応せず見る見る差を広げていった。登坂力では少し劣るが、上りが本格的に始まる前までに多きな差を築くことに成功し、ゴールまで逃げ切った。ステージ初勝利。アシストに徹し、決して目立つような選手ではないが、今回のツールはチームがキッテルのための発射台よりバルギルのアシストのため総合力のある選手を招集したことでゲシュケにチャンスがめぐってきた。

総合勢は、スカイを揺さぶるため各チーム攻撃を仕掛ける。しかし、フルームは絶好調だった。逆にコンタドールが下りで落車し、タイムを更に失う事となった。最後はキンタナとフルームの一騎打ち。お互い好調な様子を見せ、今後の2強争いが楽しみとなった。

(参考)
“The atmosphere has always been good in the team but everyone expected a stage win with John Degenkolb in a sprint or on the cobbled stage,” added Geschke. “In the last two years we’ve been spoilt with Marcel, who won the first stage of the race two years running, which meant the pressure was off. This year has been harder.” ゲシュケ giant alpecinHP
チームの雰囲気はずっと良かったけどジョンのスプリントかパヴェでの優勝がなかったんだ。ここ2年間は最初のステージでキッテルが勝ってくれたからそのプレッシャーがなかった。だから今年は厳しかった。
  “It was just a little bit of the sniffles and not a big deal. But it kept getting a little bit worse. Then, on the rest day (Tuesday), I was having some feverish symptoms and chills. This morning, I woke up and thought the worst of it had passed. I felt ready to race and was back, closer to normal. But then once I got out there, the muscles just had no energy. Straight away from the start, I kind of knew this wasn’t good and hopefully I could just hide and maybe ride into it for a few kilometers and start to feel better. But the sensations never came. It is hugely disappointing.”  TJ BMC HP
ちょっとした鼻かぜだったんだけど少しずつ悪くなって言っちゃった。熱と寒気が来るようになっちゃったんだ。今朝は起きたとき、山は越えたと思ってた。レースもいつもどおりできるとおもってた。でも始まってみると筋肉にエネルギーがもう無かった。走りながら少しでも良くなることを願ったけどそうはならなかったよ。凄く残念だ。
 “We lost our GC (general classification) contender for the podium and that means we have to re-focus tonight and set some new goals for tomorrow and the rest of the tour,”  GM BMC HP
総合表彰台を失った。だから明日から新たな結果を生むために今夜作戦を立て直すよ。
 “I’m not sure what exactly happened in Alberto’s crash. I was waiting for him on the Col d’Allos and I wanted to help him but Nibali attacked from the start of the descent and everybody was stressed. But just after, Alberto crashed a couple of kilometers down the descent and I had to change bikes with him and he did the entire descent on my bike before he changed again at the bottom of the climb. But it was not a very good day today. It was very obviously hard today to seek the breakaway and we’ll see what tomorrow brings” サガン Facebook
コンタドールに何が起きたかは分からないよ。峠で彼を待って助けるつもりだった。でもニーバリが下り始からアタックをして、皆緊迫した状況だった。そしたら落車が起き、彼にバイクを差し出した。下りきってもう一度バイクを変えたから大きくタイムを失ってしまった。今日は逃げに乗るのが大変だったよ。
 “My wheel slipped and I fell. We tried to fix my bike but it wasn’t working and I took Peter’s bike. I tried to descend as well as I could but at the bottom of the climb I had to change back to one of my own bikes to minimize the losses. Cycling is like this, sometimes you do well sometimes you don’t. But right now the most important thing is to recover” コンタドール tinkoff HP
ホイールが滑って転んだ。自転車を直そうとしたけれど、無理だったからサガンのバイクを借りた。下りは全開で攻めたけど、下でバイクを変えざる得なかった。ロードレースはいいときもあれば悪い時もある。でもいま一番大事なのは回復することだよ。
 “Nairo was definitely pushing me, testing me, and I especially felt that in that last kilometre. He was pushing on to see if I could respond, but I’m feeling good at this stage so I was able to do that. I just hope I can stay on my bike over these next three days and get through as best I can.“ フルーム sky HP
キンタナは間違いなく僕をテストするためにプッシュしてきた。特に最後の1キロはね。今日反応できるかどうかチェックしてきたけど今日は調子が良かったから全て反応できた。明日からのステージでも同じ調子を維持できることを願うよ。
 ・クフィアトコフスキもリタイア。来年、チームを離れることが休息日の記者会見で発表された。Skyへの移籍が噂されている。

第18ステージ

今大会最多の7つのカテゴリー山岳のあるステージ。終始アップダウンが続き厳しいステージだが、山岳賞シャージの欲しい選手にとっては逃げに乗りポイントを積み重ねたいところ。今後の超級山岳や山頂ゴールで総合争いがステージ優勝争いに絡んでしまうと、簡単に逆転されてしまう。

スタートし、多くの選手が逃げを試みる。ホアキンをはじめクライマーを中心に30名近い選手の大きな逃げが形成された。スカイは逃げを容認するも、バルデをはじめ総合トップ10争いに絡む選手もこの逃げに乗ったため、乗り遅れたチームが集団を引き、大きくタイム差は広がらない。スカイにとってはアシストを休ませることができる1日となった。

逃げは順調に進んでいき、超級山岳に入る頃には徐々にセレクションが始まる。山頂手前で残った選手はローラン、バルデ、フグルサング、アナゴメス。総合でも争える実力がある彼らは、ステージ優勝争いを始めた。しかし、山頂手前でフグルサングがモーターバイクと接触して落車。その間にバルデがペースを上げた。その先の下でもペースを上げ続け逃げ切り勝利を上げた。前半から熱中症にかかり総合争いから脱落し、ステージ優勝に切り替えてからもあと一歩のステージが続いた。フグルサングがいたら…と思うところもあるが、フランス勢には嬉しいニュースとなった。

ホアキンはついに山岳ジャージを手に入れた。しかし、今度はバルデと同率での1位。今年のツールに照準を合わせると以前から公言していたプリートは今後、山岳争いに間違いなくフォーカスしてくるだろう。

総合勢はコンタドールをはじめフルームに対する攻撃が見られたが決定的な攻撃とはならなかった。しかしまだ山岳ステージが2つ残っている。今日のように攻撃し続ければいつか、フルームからタイムを奪うことができそうだ。

第19ステージ

今日はおそらく今年のツール、最後の逃げ切り濃厚なステージ。明日以降の山岳ステージは距離が短く、総合勢が激しく動くため、逃げを許してもらうのは厳しいだろう。よって、山岳賞争いも、山頂ゴールで総合勢に大きく取られる可能性が高いので、7つのカテゴリー山岳でいかに大量得点を獲得出来るかが重要だ。

レーススタート後、まずは逃げに乗りたい選手の争いが繰り広げられる。総合トップ10争いを繰り広げるチームが逃げの選定をしてはペースを上げるので、今日も序盤からはやいペースで進んだ。この動きは、スカイいとって集団コントロールの仕事を他のチームに譲ることが出来るため、理想的な展開だ。最終的には、現在山岳賞2位のホアキン。ほかにスポンサーをなんとしても獲得をしたいユーロップカーなどフランス人を多く含んだ29人の集団が形成された。

逃げ集団は上りのたびにセレクションがかけられローラン、バルデ、フグルサングに絞られる。しかし、フグルサングがモトと接触し落車。このタイミングでバルデは発射された。バルデはこのステージの上りをドーフィネで使っており、イメージは持っていたという。フランス人には少ない下りの得意な選手。コーナーを攻め続け、自身初のツールステージ優勝を成し遂げた。

メイン集団では、バルベルデ、ニーバリ、コンタドールが攻撃を繰り返したがやはり今日もスカイが強かった。スカイには隙が見当たらなかった。

(参考)
“It was a crazy stage,” Bardet said. “We attacked right at the start. I had quite a lot of chances with [teammate] Christophe Riblon in the break with me. I knew I just had to get a gap, and everyone was really tired. I can’t believe it.” バルデ AG2R HP
我々はスタート直後からアタックを仕掛けた。リブロンが一緒にいたからたくさんチャンスがうまれたよ。ギャップを作ることに専念してしたし、みんながとても疲れていることを知っていた。信じられないよ。
 “If – if – if – if a motorcycle hadn’t hit me, I wouldn’t be bleeding, and I wouldn’t have a fine from the commissare,”  フグルサング velo news
もし、もし、もしバイクがぶつからなければ、出血しなければ、コミッセールから罰金を取られなければ・・・
・フグルサングは逃げ集団の中で、ローテーションのために後ろへ下がろうとしたら後続のモトにぶつかって落車。ドライバーは危険運転で、ツールから去ることが確定した。
・このタイミングで抜け出してしまったバルデは、フグルサングを待たず、他のフランス人も置いて行ってしまう形になった。ローランは、フグルサングの落車をみたからアタックに付いていくことはしなかったと述べている。
 “I always had team-mates with me today and they all rode really well. That makes my job a lot easier – when they’re so strong like that. We always had the situation under control today. We’re getting towards the end now, with two short mountain stages left, but it’s still going to be hard. I’m in good shape and happy with how I’m feeling. I was struggling a bit at this point two years ago whereas this time around I’m much more confident. I’ve only got Nairo Quintana and Alejandro Valverde to really look out for now. フルームsky HP
今日は常にチームメートがいて、よく仕事が出来ていた。それが今日みたいな周りが強い日に、楽に走れた理由だね。常に今日はスカイの支配下にあった。まだ短い山岳ステージが残されてるけど、終わりが近づいている。いまは体調もいいし、結果に満足いている。2年前はこの辺りで少し苦労したね。今は自信がある。これからはキンタナとバルベルデだけを注意して走るよ。
 “Once again, our team was really strong and we had good numbers. We didn’t panic when the other teams were attacking. When Contador tried, we knew we didn’t have to react straight away as he’s over six minutes behind Froomey, and that other teams would be worrying about him more than us. We followed the others over the top of the climbs and that last one [Montvernier] was pretty tough with all those hairpins, but it was ideal in the end and we’ve got two mountain stages to go.  G sky HP
もう一度言うけど、チームは数をそろえていたしめちゃくちゃ強いんだ。他のチームがアタックした時、パニックに陥ることは無い。コンタドールが行ったときも、フルームから6分遅れているから追わなくていいと判断したんだ。他のチームが追うべきだった。最後のキンタナの攻撃は厳しかったけど持ちこたえた。残り2つだね。